耐久消費財の消費電力

 

友人の引越しの手伝いのため、リサイクルショップに行った時の話です。リサイクルショップの店長が「冷蔵庫はすぐに消費電力の少ない良いものが出るから、同じものを長く使うより新しいものを買って、消費電力を少なくした方が安くすむ。だから最近は冷蔵庫の買取が多いけど、売れないんだ」と言っていました。

引越し先にて、新しいもの好きな友人と、さっそく電気屋に冷蔵庫を買いに行きました。やはり、そこでは「今使っている冷蔵庫よりも電気代がすごく安くすむ」と銘打った最新型の冷蔵庫がありました。計算してもらうと、たった数年で元が取れてしまうのです。買い換えるか悩んでしまいました。

結局、私は買い換えませんでしたが、今でも悩んでいます。今使っている冷蔵庫をゴミにしてしまうのが躊躇われますが、電気を無駄に使ってしまっていることも良いことだとは思えません。どちらが環境に優しいのかという問題は、家電だけではなく、すべての環境問題において、その微妙な葛藤がいつも生じています。

しかし、その葛藤を一旦解消できる方法があります。リサイクルです。例えば今使っている冷蔵庫を誰かがほしいと言えば、あげれば良いのです。または売れば良いのです。ゴミになるのが少し遅れるだけで、環境への配慮に繋がることは間違いありません。すべてのものはいずれゴミになりますが、その期間を延ばすことが、リサイクルなのです。

今あなたが勿体無いと思って使い続ける気持ちが、リサイクルへと繋がっているのです。